DeNAの4番と言えば今季MLBに挑戦した筒香嘉智の顔が浮かぶ方が多いのではないか。何かと比較されることも多い中で、新たな4番像を築きつつある佐野の貢献について見ていきたい。
マルチ安打33回は両リーグトップ、一試合最多は8月1日と29日の4安打で、9月4日-9日まで5戦連続マルチ安打を記録するなど固め打ちの傾向も強い。無走者時「出塁率:.439・長打率:.524」、得点圏時「出塁率:.387・長打率:.639」とチャンスの際は"出塁率Down、長打率Up"となっており、主軸として積極的に走者を返しに行く意識も伺えるのが今季の特長である。
→打率、出塁率ともに佐野が上回っており、次打者への繋ぎという意味での貢献度は高い。一般に得点への相関が高いとされるOPSも"佐野>筒香"となっている。
★本塁打率・IsoP★ 筒香(2019):6.3%・.239 佐野(2020):3.8%・.179
→本塁打率、純粋な長打力を表すIsoPともに筒香に分がある。
★四球率・三振率・BB/K★ 筒香(2019):15.8%・25.3%・0.62 佐野(2020):8.6%・11.1%・0.78
→四球率は筒香が大きく上回るが、三振率、K/BBは佐野が優れており、バットに当てる確実性や選球眼は佐野に分がある。 ※筒香は一定の三振率に目を瞑って強く振る中で、本塁打率やIsoPなどの長打に秀でた長距離砲タイプと言える
★得点圏打率・得点圏本塁打率★ 筒香(2019):.272・4.9% (103打数28安打5本塁打) 佐野(2020):.349・6.0% (83打数29安打5本塁打)
→佐野の得点圏での勝負強さが伺える。本塁打率も「3.8%(全体)→6.0%(得点圏)」と上昇しており、チャンスでの貢献度は2019年の筒香を上回ると言えるのではないか。
※IsoP:(二塁打×1+三塁打×2+本塁打×3)÷ 打数 →単打を評価の対象にせず、二塁打・三塁打・本塁打のみで純粋に長打力を評価した指標 ※BB/K: 四球数 ÷ 三振数 →四球当たりの三振数で、選球眼を評価する指標として用いられる
複数年で安定した成績を残してMLBへと旅立った筒香に対し、佐野はまだ単年での実績。四球率や相手投手のアプローチ、警戒度を見ても、まだまだ比較して語るのは早いという声もあるだろう。ただ今季ここまでの成績は素晴らしく、筒香とは異なる新たなタイプの4番として歩みを始めているのも事実である。
代打の切り札から4番という打線の中心、そしてDeNAの顔へ。"繋ぎの4番"として新たな立場を築きつつある主将・佐野恵太の活躍が首位巨人追撃への起爆剤となるかもしれない。その活躍を見逃すな!
※佐野選手のデータは全て2020年9月15日終了時点 ※筒香選手のデータは全て2019年シーズン終了時点
■代打の切り札から打線の中心へ
今季からDeNAの4番に座る佐野恵太。9月15日終了時点で打率.352は2位の村上宗隆(ヤ).328を大きく離してセ・リーグトップ、53打点もリーグ4位タイであり、打線の中心としてチームを支えている。
DeNAの4番と言えば今季MLBに挑戦した筒香嘉智の顔が浮かぶ方が多いのではないか。何かと比較されることも多い中で、新たな4番像を築きつつある佐野の貢献について見ていきたい。
■今季成績トピック
打率.352、102安打はセ・リーグトップ。53打点はリーグ4位タイ、出塁率.412は3位、OPS.943は5位、得点圏打率.349は7位と主要項目で軒並みリーグ上位に位置している。
マルチ安打33回は両リーグトップ、一試合最多は8月1日と29日の4安打で、9月4日-9日まで5戦連続マルチ安打を記録するなど固め打ちの傾向も強い。無走者時「出塁率:.439・長打率:.524」、得点圏時「出塁率:.387・長打率:.639」とチャンスの際は"出塁率Down、長打率Up"となっており、主軸として積極的に走者を返しに行く意識も伺えるのが今季の特長である。
■筒香との比較で考える貢献 (2019筒香 vs 2020佐野)
★打率・出塁率・OPS★
筒香(2019):.272・.388・.899
佐野(2020):.352・.412・.943
→打率、出塁率ともに佐野が上回っており、次打者への繋ぎという意味での貢献度は高い。一般に得点への相関が高いとされるOPSも"佐野>筒香"となっている。
★本塁打率・IsoP★
筒香(2019):6.3%・.239
佐野(2020):3.8%・.179
→本塁打率、純粋な長打力を表すIsoPともに筒香に分がある。
★四球率・三振率・BB/K★
筒香(2019):15.8%・25.3%・0.62
佐野(2020):8.6%・11.1%・0.78
→四球率は筒香が大きく上回るが、三振率、K/BBは佐野が優れており、バットに当てる確実性や選球眼は佐野に分がある。
※筒香は一定の三振率に目を瞑って強く振る中で、本塁打率やIsoPなどの長打に秀でた長距離砲タイプと言える
★得点圏打率・得点圏本塁打率★
筒香(2019):.272・4.9% (103打数28安打5本塁打)
佐野(2020):.349・6.0% (83打数29安打5本塁打)
→佐野の得点圏での勝負強さが伺える。本塁打率も「3.8%(全体)→6.0%(得点圏)」と上昇しており、チャンスでの貢献度は2019年の筒香を上回ると言えるのではないか。
※IsoP:(二塁打×1+三塁打×2+本塁打×3)÷ 打数
→単打を評価の対象にせず、二塁打・三塁打・本塁打のみで純粋に長打力を評価した指標
※BB/K: 四球数 ÷ 三振数
→四球当たりの三振数で、選球眼を評価する指標として用いられる
■新たな4番像でDeNAの顔へ
"一定の三振は許容しつつ、本塁打数や長打力に秀でた"筒香、"長打力は劣るも、出塁の多さや三振の少なさといった確実性、得点圏での勝負強さ"に色を持つ佐野、といった特長がデータからは浮かび上がっている。
複数年で安定した成績を残してMLBへと旅立った筒香に対し、佐野はまだ単年での実績。四球率や相手投手のアプローチ、警戒度を見ても、まだまだ比較して語るのは早いという声もあるだろう。ただ今季ここまでの成績は素晴らしく、筒香とは異なる新たなタイプの4番として歩みを始めているのも事実である。
代打の切り札から4番という打線の中心、そしてDeNAの顔へ。"繋ぎの4番"として新たな立場を築きつつある主将・佐野恵太の活躍が首位巨人追撃への起爆剤となるかもしれない。その活躍を見逃すな!
※佐野選手のデータは全て2020年9月15日終了時点
※筒香選手のデータは全て2019年シーズン終了時点